アウェーの磐田は0-1で川崎Fに惜敗した。FWジェイ(34)が約1カ月半ぶりに先発復帰。さらに日本代表に初選出されたMF小林祐希(24)らも、見せ場をつくったものの、無得点に終わった。後半は圧倒的に攻め込まれ、体を張って守り続けたが、試合終了直前の同43分にオウンゴールで失点。今季5敗目を喫した。

 挑戦者の気持ちを胸に磐田が真正面から川崎Fにぶつかった。ボールを保持して攻撃を仕掛ける相手に対し、積極的にプレスをかけた。前半4分、ゴール前でボールを失ったが、MFアダイウトン(25)が追って相手の攻撃を遅らせた。

 今日30日からの代表合宿に参加する小林も、見せ場をつくった。同11分、パスを受けると1タッチで相手DFの頭の上を通し、そのまま逆サイドへパス。自陣深くまで戻ってスライディングでボールを奪うなど、守備でも貢献した。

 股関節付近の痛みが長引くGKカミンスキー(25)に代わり、GK八田直樹(29)が3試合連続で出場した。相手エースFW大久保嘉人(33)に連続でシュートを打たれたが、安定したセービングをみせた。前半43分にはFKからシュートを打たれたが、クロスバー直撃。運も味方し、前半は無失点に抑えた。

 最後に一瞬の隙を突かれた。後半43分、右サイドを崩された磐田はクロスを入れられると、ゴール前に詰めていたDFに当たり、オウンゴールで失点を許した。圧倒的に攻め込まれたことで、前線の選手も最終ラインまで下がり、ゴール前を固めていた。DF大井健太郎(32)を中心に体を張り、相手の攻撃陣を何とか抑えたが、最後に力尽きた。主導権を握られ、目指すスタイルと正反対のリアクションサッカーになったことも課題だ。アウェーで勝ち点を奪えず、今季5敗目。J1残留へ、立て直しが必要だ。【保坂恭子】