鹿島が6連勝締めで第1ステージ(S)を制した。2位川崎Fと勝ち点1差で迎えたホームでの最終節。前半27分にDF山本脩斗(31)が先制するなど最下位福岡を2-0で下し、01年後期以来6度目のステージ優勝を遂げた。

 攻撃陣の優勝の立役者はFW金崎だった。今季8得点。自己最多の9得点に迫る勢いで得点を量産した。試合後は「すげえうれしい」と満面の笑み。短い言葉に喜びが凝縮されていた。

 昨季はポルトガル2部ポルティモネンセから期限付き移籍でプレー。欧州の強豪への移籍を願い、1月には所属先に戻った。だが、強化担当責任者の鈴木常務は「夢生の代わりは夢生しかいない」とあきらめなかった。欧州主要リーグの移籍市場が締まる1月末まで待ち、再タッグ。計10クラブ(日本3、中国1、欧州6)が興味を示す中、鈴木常務は2月上旬、2泊5日の弾丸行程で極秘渡欧した。条件では鹿島以上のクラブがありながら、直談判に心を打たれた金崎は「日本なら鹿島しか考えられない」と復帰した。第2ステージも金崎が暴れれば年間優勝はおのずと近づいてくる。