J2清水は、アウェーで岡山と対戦し、2-2で引き分けた。後半22分、FW鄭大世(32)のヘディングで先制。その後、逆転されたが、同40分にMF白崎凌兵(23)が同点弾を決めた。前半戦最後の試合で勝ち点1を積み上げ、2010年以来6シーズンぶりの7戦負けなしとした。

 気温30度、湿度70%の中、清水は熱い戦いを見せた。後半22分、途中出場のMF村田和哉(27)が放った右クロスを鄭が相手DFと交錯しながら、ヘディングでゴール右隅に決めた。2試合ぶりの今季7点目で、試合の均衡を破った。

 直後、立て続けに2失点を許した。得点後の10分以内に失点する「悪癖」が出てしまった。だが、選手はすぐに顔を上げてボールを追った。同40分、右サイドの村田が中央のMF河井陽介(26)にパス。河井のクロスに、ファーサイドに詰めていたMF白崎が合わせて同点に追いついた。

 村田は途中出場ながら、2得点に絡んだ。決定的なチャンスを何度も迎えながら、決めきれなかったMF石毛秀樹(21)に代わり、同20分に出場。わずか2分後に鄭の先制点をアシストし、その後も右サイドで積極的に仕掛け続け、追加点も演出。3点目をうかがう動きも見せた。

 チームは初めてのJ2で、前半戦をプレーオフ圏内の6位で折り返した。勝てずに10位に低迷した時期もあったが、現在7戦連続負けなし。この日も追いついて貴重な勝ち点1を手にしたが、岡山を除く上位4チームが勝利した現実もあり、小林伸二監督(55)は「2-2によく追いついたけど、勝ち点2をなくしたゲームだと思う」と悔しさをにじませた。と同時に「今まではこれで終わっていたが、はね返して、チャンスを作れたことは良かった」と言った。1年でのJ1復帰へ。後半戦も負けられない試合が続く。【保坂恭子】