プレミアリーグの強豪アーセナルへの完全移籍が決まった広島のリオデジャネイロ五輪代表FW浅野拓磨(21)が4日、広島市内のホテルで会見した。

 ドイツのアウクスブルク、オーストリアのザルツブルクを含め3クラブから正式オファーが届いていたが、アーセナルから声がかかったのが最も遅かったという。

 浅野は「詳しいことを(代理人から)聞いたのは3日くらい前だった」と説明。即決を求められた模様で「直感として、行きたい気持ちが強かった。悩みましたけれど、それも(時間的には)1日もかかっていないくらい。僕自身はすぐに決断しました。その中でも、今までの人生でないくらい、濃い悩みでした」と明かした。

 アーセナルの印象を問われると「プレミアリーグは世界最高峰。レベルの高いチームが多いですし、そんな簡単にやらせてはもらえない。ピッチに立たせてもらえれば、自分の特徴であるスピードを発揮したい。ゴールする姿を、たくさんの人に見てもらいたい」と話した。

 移籍金は広島のクラブ史上最高となる推定450万ユーロ(5億1750万円)。浅野は「広島には感謝してもしきれない。少しでも広島の力になりたいと思っていますし、市民球場跡地にスタジアムができることを願っています」と語り、現在検討中の新スタジアム建設に移籍金の一部を使ってもらうことを訴えかけた。

 17日横浜戦が広島でのラストマッチで、翌18日にも英国入りしてメディカルチェックを受けた後に正式サインする。