磐田は、ホームで岐阜県代表の岐阜セカンドと対戦し、7-0で圧勝した。前半26分にDF高木和道(35)の得点で先制。2トップに入ったFW斉藤和樹(27)とFW中村祐輝(29)がそろってハットトリックを達成した。2回戦は9月3日、ヤマハスタジアムで神奈川大と対戦する。

 磐田がJ1のプライドを見せつけた。前半26分、CKのこぼれ球を拾ったDF石田崚真(20)がクロスを入れ、相手GKと競り合いながら高木が高い打点のヘディングで決めて先制した。その後、11分間で5得点を奪い、試合の流れを決定付けた。

 同39分には相手にPKを与えたが、GK志村滉(20)が好セーブ。プロ2年目でリーグ戦10試合に出場した経験を生かし、安定したプレーを発揮した。相手はJ2岐阜のセカンドチームで、東海社会人リーグ1部に所属。カテゴリーは4つ下の相手で、磐田は前節福岡戦(3-2)から先発全員を代えたが、選手層の厚さを見せた。

 苦しんだ分を得点で返した。斉藤は前半に2得点を奪うと、後半18分に石田のクロスを頭で押し込んでハットトリックを達成。笑顔でチームメートとハイタッチをかわした。今季新加入し、シーズン序盤は先発出場していたが、得点を奪えず、第2ステージではベンチ外が増えていた。それでも居残りでシュート練習を重ねていた。

 中村祐も奮起して2トップのコンビがハットトリックを達成。名波浩監督(43)は「一生懸命戦った選手をたたえたい。(昨年の天皇杯と比べて)今日のギラギラ感はすさまじかった。2トップも非常に良かった」と合格点を与えた。

 一方で中村祐は「(チーム内)競争が激しいので、また試合に出られるように頑張ります」と表情を引き締めた。斉藤も「ゴールに飢えていた。これを続けないと意味がない」ときっぱり。この2カ月、苦しみ続けたチームだが、公式戦連勝で目標の「J1残留」に向けて好ムードになってきた。【保坂恭子】