Jリーグは20日、東京・本郷のJFAハウスで理事会を行った。終了後に村井満チェアマン(57)が定例会見を行い、外国人枠の見直しなどの改革案が議題に上がっていることを明言した。中長期の成長戦略について、話し合われているテーマの1つとして「規制緩和」があるとし「リーグも53クラブまで拡大した。選手には競争を促していった方がいいという意見が出ている」と切り出した。

 外国人枠については、これまで日本人選手の出場機会の確保こそが、日本代表の強化にもつながるとの考えから、1チームに最大5人という登録枠が設けられていた。しかし、クラブが増えたことでリーグ全体が保つ日本人の出場機会は十分になったため、逆に競争の方が必要だとの声が強まってきた。

 理事会ではこれまで「日本人を15人以上、保有していれば、それ以外の全選手が外国籍選手でもいい」という意見まで提示されるなど、これまでのあり方に縛られない議論がなされているという。村井チェアマンは「どの程度規制緩和するのが強化につながるのか、クラブの強化担当などの意見も取り入れながら議論を進めたい」と話した。選手数や導入時期などは未定ながら、今後も話し合いを進めていく。

 同チェアマンはJ1を1ステージ制にあらためる議論があることも認めた。2ステージ制元年の昨年、リーグチャンピオンシップでテレビ中継が視聴率2ケタを記録したなどのマーケティング的な成果を踏まえつつ「強化の観点から言えば、1ステージ制の方が日程的なメリットは大きい。10月の理事会を目指して議論する」とした。