J2清水は1-0でJ3大分を下し、2年ぶりの16強進出を決めた。0-0の後半9分、CKからゴール前が混戦状態になった中、DF犬飼智也(23)が右足で押し込み、先制点。この1点を守りきった。

 左CKのチャンスでFW大前元紀(26)のキックをDF二見宏志(24)が頭で合わせると、こぼれ球に犬飼が反応した。角度のない位置から右足でネットを揺らした。「アウトに巻いた」技ありの一発が決まると、応援席に向かってガッツポーズ。かつて期限付き移籍先の松本で9得点した犬飼だが、清水では待望の公式戦初ゴールとなった。チームは18日のリーグ水戸戦でもCKからDF2人が決めて勝利。犬飼は「キッカーと擦り合わせができてきている」と手応えを口にした。

 チームはこれで公式戦6連勝。中2日で迎える2位松本戦(25日)、翌週の3位C大阪戦(10月2日)へ弾みをつけた。J1昇格を争うライバルとの直接対決2連戦はともにアウェーだが、犬飼は「チームのいい流れをぶつけたい」。大前も「ここで勝てなければJ1に行けない。勝って帰ってきたい」と言った。リーグ戦は残り10試合。ここから本当の戦いが始まる。【神谷亮磨】