アジア各国を渡り歩くプロサッカー選手のMF伊藤壇(40=登別大谷高出)が23日、所属のエイベックス・スポーツを通じて、17年シーズン限りで現役引退する意向を表明した。「現役としてはラストイヤーになるはず。プロサッカー選手としての集大成にしたい」と、現在の心境を語った。

 伊藤は仙台大を卒業後、98年にJリーグの仙台でキャリアをスタート。海外では、01年のシンガポールリーグのウッドランド・ウェリントンを皮切りに、今夏のスリランカ・コロンボまで、19の国と地域のトップリーグでプレーしてきた。引退の理由について伊藤は「経験しなかったような筋肉系のケガが多くなってきたこと」などをあげる。引退後は、アジア各国でプレーした経験を生かせるビジネスの展開や、サッカー指導者の道を模索する。

 今後は11月1日に成田を出発、東ティモールで数チームのトライアウトに参加する。希望通り契約できれば区切りのいい20リーグ目となり、年明けのリーグ戦参加を最後に16年以上に及ぶ長い旅を終える。所属事務所では、伊藤のこれまでのキャリアをギネスブックに申請する予定だ。「代理人はいないので今回もフェイスブックで自分を売り込んだ。自分の価値を示してきます」と力強く話した。