藤枝東(静岡)はPK戦(4-1)で刈谷(愛知)を下し、1年でのプリンスリーグ(L)復帰を決めた。勝てば昇格が決まる状況で後半1分に先制されるも、同2分にMF井出皓介(3年)がヘディングで同点弾。再びリードを許したが、MF平尾剛(1年)のゴールで追いつき、延長戦後のPK戦ではキッカー全員がキックを成功した。自力での昇格決定。小林公平監督(32)は「選手たちがよく頑張った」と目を細めた。

 今年は2月の新人戦県大会1回戦で敗れ、県総体、同選手権も16強止まり。名門らしからぬ結果で、OBからは「最弱」とも呼ばれた。それでも、今季公式戦ラストマッチで勝利を収め、最短でのプリンスL復帰を達成。岩田寛生主将(3年)は「最後に最低限のことはやれたと思います」と胸をなで下ろした。

 試合後、今大会で引退する3年メンバーだけでクラブW杯決勝を横浜市の日産スタジアムで観戦するため、足早に会場を後にした。新チームは2日間のオフ後に始動し、年末には遠征も予定。1年時から主力のDF山口晏侍(あんじ=2年)は「来年こそは全国出場を目指します」と言葉に力を込めた。【神谷亮磨】