4大会ぶりの出場となる佐野日大(栃木)が和歌山北を破り、初戦を突破した。

 前半6分、FW長崎達也(3年)がペナルティーエリア手前で自ら得たFKを直接決めて先制。低い弾道で壁の右側を抜き、ブラインド状態だったGKの逆を巧みに突いた。長崎を含めてチームには3人のキッカーがいるが「狙い通りでした。自分がもらったFKだったので自分が蹴りたかった。最初は入ったか分からなかったんですけど、ネットが揺れて安心しました」と、背番号10のプライドをにじませた。

 後半は押し込まれる時間が続いたが、粘り強い守備で決定的な場面をつくらせず逃げ切った。海老沼秀樹監督(46)は「苦しい時間もチーム一丸となって、全員が力を合わせて頑張ってくれた」と選手をたたえていた。