17年からJ3に初参戦する沼津に新加入した元日本代表MF伊東輝悦(42)が「地元愛」を胸にスタートを切った。23日、沼津市内で行われたチーム練習に合流し、約2時間のメニューを消化。10年のJ1清水在籍以来、7年ぶりに地元復帰を果たした鉄人は、変わらぬ「静岡LOVE」を強調し、プロ25年目のシーズンに挑む決意を示した。

 「テル」が帰ってきた。澄み切った冬空のもと、伊東はゆっくりと動き出した。沼津の合流初日は野球場で「初めてだった」というものの、外野の芝生で約2時間、汗を流して充実の表情を浮かべた。

 伊東 先週は秋田の雪の中を走っていたのでそれに比べれば環境はいい。天気も良くて気持ちよかった。

 地元静岡でプレーするのはJ1清水在籍時以来、7年ぶりだ。甲府、長野、秋田と渡り歩きながらも「静岡」への思いは不変だ。移籍先を模索していた年始、アトランタ五輪日本代表のコーチと選手の間柄だった同クラブの山本昌邦会長(58)から直接オファーを受け、即答で快諾した。

 伊東 また静岡でプレーする機会をもらえて非常にうれしかった。

 今年8月には43歳を迎える。それでも「まだやれると思う」と公式戦出場に意欲的だ。今週末には生まれ育った清水でのミニキャンプも予定される。

 伊東 お世話になった方々に頑張っている姿を見せたい。ぜひ、見に来て応援してほしい。

 今年でプロ25年目。J通算555試合出場を誇る鉄人が地元で新たな挑戦を始める。【神谷亮磨】