恩師が柴崎のテネリフェでの成功に太鼓判を押した。青森山田サッカー部の黒田剛監督(46)が11日、青森市内のサンロード青森で自身の著書「勝ち続ける組織の作り方」(キノブックス社)のイベントを行った。

 今年1月の高校サッカー選手権と昨年12月に行われた高円宮杯U-18チャンピオンシップを制し、高校2冠を達成。名将の姿を見ようと多くの観客が訪れた。イベントでは1時間以上におよぶトークショーを開催。本の内容に触れながら常勝軍団となるための育成方法や、チームマネジメントを語った。

 途中、教え子でありスペイン2部テネリフェに加入したMF柴崎岳(24)について言及。青森山田中高と6年間にわたり指導した当時を振り返り、「小学6年生でプレーを見た時にきらっと光るものがあった。中学生(の時点)で判断力や視野の広さ、姿勢というのはJリーガーでもいなかった」と抜群のセンスだったと話した。

 今回の移籍についても「2部は相当はげしい。削られるし、南米の荒さに近い。彼は日本人が成功したことのないリーグに行きたいと話していた。だからブラジルに行きたいとかね。スマートにサッカーをやるイメージがあるが、そういう風に見られるのが嫌。自分にないと思われているところで活躍する自分を見せたいと思っているはず。だからスペインは合っている。2部で活躍できたら、間違いなく1部に行く」とスペイン2部の激しいサッカーに適応するはずだと分析した。