元日本代表でJリーグ大分トリニータ(現J2)のFWだった高松大樹氏(35=無所属)が、任期満了に伴う19日の大分市議選(定数44)で初当選した。49人が立候補した中、過去10回の同市議選で最多となる1万3000票以上を獲得してのトップ当選。元サッカー選手という知名度を生かしての圧勝劇だった。

 山口県出身の高松氏は00年に大分入り。04年アテネ五輪代表で、日本代表でも2試合に出場した。08年に優勝したナビスコ杯(現ルヴァン杯)でも決勝点を挙げるなど勝負強いストライカーだった。プロ17年間のうち、16年在籍した大分では“ミスター・トリニータ”と呼ばれ、サポーターに親しまれていた。

 大分(当時J3)所属だった昨年限りで現役を引退した高松氏は「地域に恩返しがしたい」と、今年1月に市議選に立候補することを表明。「サッカー界から政治への転身は厳しいものと覚悟している」と話していたが、選挙戦はサポーターらに支えられ、華麗なる転身を果たした。政治家として今後も「ゴール」を狙うことになる。

 ◆高松大樹(たかまつ・だいき)1981年(昭56)9月8日、山口県生まれ。多々良学園(現高川学園)高から00年大分入り。06年11月サウジアラビア戦で日本代表デビュー。11年のみ東京(期限付き移籍)でプレーしたが、その他16年間は大分でプレー。J1通算195試合45得点。183センチ、75キロ。