鹿島アントラーズが3-0でブリスベン(オーストラリア)に快勝し、2勝1敗でE組首位に浮上した。前半43分、先発したFW鈴木優磨(20)が右足で右クロスを合わせて先制。10日の横浜戦と合わせ、日本代表ハリルホジッチ監督の御前試合で2戦連発となった。今季はプレシーズンマッチを含む対外試合で出場12戦9得点。23日の敵地UAE戦で再開するW杯アジア最終予選の代表入りもアピールした。

 20歳のFW鈴木が、熱いプレーで勝利を導いた。気温8度。冷たい雨と暴風も関係なく、半袖姿で闘志を前面に出した。前半43分、伊東の低い右クロスにニアサイドで右足を合わせた。「相手にニアを消されていたので、ちょっと(後ろに)引いた。いつも伊東選手とクロスを練習しているので、意思の疎通ができていた」。冷静な判断でボレーシュートを右隅に決めると、MF遠藤の第3子誕生を祝うゆりかごダンスで喜びを分かち合った。

 前節ムアントン戦は1-1の後半39分にPKを外し、ロスタイムの失点で負けた。「借りは返せたという気持ちはある。でも、この相手ならもっと点をとらないといけない。複数得点できればもっとスタメンに近づくと思う」。

 今季公式戦は7戦4発。ACL開幕の蔚山戦と合わせ、先発なら2戦2発。スーパーサブ脱却にまた1歩前進した。

 10日横浜戦での決勝ヘッドに続き、日本代表ハリルホジッチ監督の前で結果を出した。「今はまだ、自分のチームでもスタメンではないですし、とにかくいっぱいゴールをとれるように頑張りたい」。屈強な相手と体をぶつけ合い、試合後に小競り合いするほどのデュエル(決闘)精神も備わっている。【鎌田直秀】