今季2度目となる「静岡ダービー」の主役は俺だ!! ジュビロ磐田と清水エスパルスが、今日10日のルヴァン杯で激突する(午後7時、アイスタ)。清水は、故障明けのFW北川航也(20)の今季初先発が濃厚。ジュニアユースから清水一筋の生え抜きが、敗れるとプレーオフ進出が消滅する一戦で力を発揮する。

 静岡ダービーにかける思いは、誰よりも強い。9日、たくさんの横断幕が掲げられた清水三保グラウンドに、北川は真剣な表情で足を踏み入れた。磐田戦では今季初先発が濃厚で、15年のプロ入り後、リーグ戦を含めて初めての静岡ダービーを迎える。「今季の楽しみの1つだった。周りの期待が大きいし、注目度も高い。その中でやれるのは違う」と明かした。

 静岡市出身で、清水のジュニアユース時代から静岡ダービーの重要性を肌で感じていた。育成年代であっても、ダービー独特の緊張感があった。「ジュニアユースの頃から意識付けをされている。磐田はライバルなので、負けられない」と静かな闘志を燃やす。

 2トップは、リーグ戦前節G大阪戦(5日・1-1)で先発を外れたFW金子翔太(22)と組む可能性が高い。昨季から練習で組んでおり、相互理解は深い。公式戦で組むのは昨年11月9日の天皇杯G大阪戦(0-1)以来だが、「お互いのやりたいことはわかるし、いい関係でやれている」と北川。金子も「良いところを引き出せるようにしたい」と話す。

 ルヴァン杯は既に3敗しており、敗れれば1次リーグ敗退が決定する。プレーオフ進出のためには勝ち点1以上が必須で、北川は「残り全部勝つしかない。ホームだし、得点にからみたい」。清水の誇りを胸に、ピッチへ向かう。【保坂恭子】