今季2度目の「静岡ダービー」も、ジュビロ磐田に軍配が上がった。前半29分にMFアダイウトン(26)が決めた先制点を皮切りに、攻撃陣が爆発した。大量4点を奪い、3-1で勝利したリーグ戦に続いて、4-2で清水エスパルスを撃破。清水は終盤に主力を投入したが、反撃ならず。4戦全敗で1次リーグ敗退が決まった。

 清水はホームの意地をかけて戦った。リーグ戦ガンバ大阪戦(5日・1-1)から先発全員を変更。今大会3試合では2種登録したユース選手を起用していたが、静岡ダービーはベンチ入りも含め全員プロで挑んだ。

 2点を追う前半41分、スルーパスに抜け出し、ゴール前で反転しようとしたMF金子翔太(22)が相手に倒され、PKを獲得。右足で早いシュートを打つと、左ポストに当たってゴールへ。今季開幕から先発出場しながら、G大阪戦では出番なし。「自分の中でいい刺激になった。疲労も取れたし、もっと存在感を出したい」と悔しさをバネに、ピッチで結果を残した。

 さらに後半8分、MF村田和哉(28)の右クロスをFW北川航也(20)が滑り込みながら左足を合わせ追いついた。得点の5分前、金子の左CKから北川が押し込んでネットを揺らしたが、主審と副審が協議しノーゴールの判定。小林伸二監督(56)も抗議をするなど険悪な雰囲気に包まれたが、清水一筋生え抜きで「いいライバル。負けられない相手」と磐田を意識していた北川が、文句なしのゴールを決めてムードを一蹴した。

 その後、今季リーグ戦全試合に出場しているMF白崎凌兵(23)とFW鄭大世(33)を投入して反撃に出るも2失点。4月1日のリーグ戦(1-3)に続き、磐田に今季2度目の黒星を喫した。今大会はここまで1次リーグ4戦全敗で、静岡ダービーで敗退が決まる無念の結果となった。