ヴィッセル神戸が、前節で今季初の首位に立った鹿島アントラーズを1-2で破り、リーグ戦5試合ぶりの白星を挙げた。

 鹿島は今季公式戦全試合フル出場のDF植田直通を太もも痛で欠き、プロ2年目のDF町田浩樹がJリーグ初出場初先発した。前半5分、古巣対決に燃えるFWペドロ・ジュニオールが右足でミドルシュートを放つなどペースを握ったかに見えた。

 だが、セットプレーが流れを変えた。神戸は同10分、右サイドでFKを得ると、MF松下佳貴がクロス。ゴール前の競り合いで鹿島DF西のクリアがネットに吸い込まれ、オウンゴールで先制した。同14分には左サイドでボールを受けたDF橋本和のクロスをFW渡辺千真が頭で合わせて、今季初得点。同17分にはMFニウトンが強烈な直接FKでゴールを脅かす。同36分にはニウトンのスルーパスに抜け出した渡辺千真が、右サイドから右足でシュート。左ポストに当たり、追加点はならなかったが、試合を優位に進めた。

 鹿島にはアクシデントも発生した。同35分、MF遠藤康がシュートをブロックされた際に足を痛めて負傷交代。FW金崎夢生が途中出場し、同43分には左足でシュートを狙うが、相手DFに防がれた。

 後半開始から鹿島はペドロ・ジュニオールに代え、MFレアンドロを起用した。同12分、MFレオ・シルバのスルーパスに抜け出した金崎が右足でシュート。GKが防いだこぼれ球を、今度はFW鈴木優磨が右足でシュートもGKの好セーブにあった。同15分にはレオ・シルバが左足でミドルシュート。同9分に相手選手との接触で痛めていた左膝を再び痛め、そのままMF永木亮太と負傷交代となった。

 同34分には右CKをDF昌子源が頭で折り返し、DF町田が左足でシュートを放つもバー。跳ね返りをDF三竿雄斗が頭で押し込むも、相手DFにクリアされた。同39分にはゴール前の直接FKを永木が右足で狙ったが、今度は右ポストに阻まれるなど、運にも見放された。

 それでも同44分にはレアンドロが左足で移籍後リーグ初得点で1点を返した。5分のロスタイムは身長190センチの町田をゴール前に上げてパワープレー。最後は永木の直接FKが枠を大きく外れ、試合終了のホイッスルが鳴った。

 神戸はカシマスタジアムでリーグ戦4年連続の勝利となった。