FC東京ユースの高校1年生FW久保建英(16)が、2種登録されているトップチームで9月にもJ1リーグ戦デビューを飾る可能性が15日、浮上した。関係者によると、J3の東京U-23(23歳以下)で7試合連続先発と主力に定着したことや、夏休み中の練習参加でトップ勢と遜色ないプレーをしている点を評価。9月9日のC大阪戦、同16日の仙台戦のホーム2連戦に照準を合わせて融合を進める。

 背景には、MF中島翔哉(22)の去就がある。この日までにポルトガル1部ポルティモネンセから、期限付き移籍での獲得オファーが届いていたことが判明。クラブは先週から慰留に努めているが、契約解除条項が満たされてしまえば選手の決断次第。解除違約金はレンタルの場合、14年に東京Vから獲得した際に支払った推定3000万円以上で、今回のオファーはほぼ満たしている上に本人の海外志向が強く、移籍の可能性が高まっているという。

 今月31日の期限までに成立した場合、中島は26日の横浜戦を最後にチームを離れる。その場合に備えた“補強”として、クラブは中島のように前を向いて仕掛けられ、ゴール前の精度が高いレフティー久保に期待している。明日17日から28日までのU-17日本代表チェコ遠征から戻り次第、久保を再びトップチームに合流させる。

 ◆J1出場年少記録 久保が9月9日のC大阪戦でJ1リーグ戦デビューを飾れば、16歳3カ月5日で史上3位にランクイン。1位は森本貴幸(東京V)の15歳10カ月6日、2位は宮吉拓実(京都)の16歳1カ月14日。得点した場合は森本の15歳11カ月28日に次ぐ2位となる。なお、昨年11月5日のJ3長野戦で史上最年少Jリーグ出場、今年4月15日のC大阪U-23戦で最年少得点記録を樹立。5月3日のルヴァン杯札幌戦に出場し、既にJ1公式戦デビューは遂げている。