本人も驚きのスピード出場で、強豪撃破のキーマンになる。この夏、ベガルタ仙台から北海道コンサドーレ札幌に加入したDF石川直樹(31)が、明日19日川崎フロンターレ戦(等々力)で移籍後初出場する可能性が濃厚となった。仙台在籍時に痛めた右ふくらはぎ肉離れから、14日の練習試合で実戦復帰したばかり。17日、札幌・宮の沢で行われた紅白戦では左MFに入りプレーし「予想より早いイメージはあるけど、今現段階の100%を惜しみなく出し切りたい」と意気込んだ。

 移籍後、初の練習試合でセンターバックとして約30分出場してから3日。本人ですら、当初は26日仙台戦(札幌厚別)での復帰を想定していただけに、予想を上回る早さで巡ってきた出番に「僕もびっくりした」と、目を丸くする。川崎F戦でのベンチ入りは決定的で、即スタメンの可能性が高い。この日の紅白戦では、他の選手との連係を入念に確認。「すりあわせはきちんとできた」と、備えはばっちりだ。

 患部への不安は、一切ない。リーグ戦出場となれば、7月8日以来で、先発なら約4カ月ぶり。仙台では0-2で敗れている相手だけに「サブでもスタートでも、勝ち点を持ち帰ることが大事。いかに攻撃とのつなぎ役ができるか。課された位置で頑張りたい」。勝ち点奪取に燃える新戦力が、浮上への起爆剤となる。【中島宙恵】