12位ベガルタ仙台は、引き分けに終わった。残留争いに巻き込まれている14位の清水エスパルスはアウェーで貴重な勝ち点1を得た。

 立ち上がりは仙台がボールを保持する時間帯が続いた。前半7分。左サイドを駆け上がったDF蜂須賀がペナルティーエリア内にグラウンダーのクロスを入れ、FW石原が詰めたが、ボールはゴール右に流れた。

 ここから清水もカウンターで攻勢に出た。同8分、FWチアゴ・アウベスが中央突破すると、ペナルティーエリア内手前で倒され、絶好の位置からFWを獲得した。キッカーのチアゴ・アウベスが直接狙うも仙台GK関に防がれた。こぼれ球を味方がシュートしたが、仙台DF増嶋にブロックされた。

 その後は仙台が主導権を握ったが、最後の精度が足りなかった。右サイドのDF古林も好クロスを送り始めてサイド攻撃も活発になったが、決めきれない。前半を0-0で折り返した。

 後半は仙台ペース。11分、MF三田が左サイドにスルーパスを送ると、蜂須賀が追い付き、クロスを中に入れた。フリーで受けたFW西村は頭で決めきれず、悔しがった。さらに同14分。FW石原が相手DF2枚をはがし、エリア外からミドルシュートを放ったが、清水GK六反の正面だった。直後に三田もミドルを狙い、押し込む時間が続いた。だが、得点に結びつかない。

 仙台の渡辺監督は同28分に古林に代えてMF茂木、同36分に西村に代えてFWクリスランを投入した。だが終盤、清水の反撃を受けた。それでもエリア外からミドルシュートを狙う相手選手を3人で対応するなど、終盤にミドル弾3発を許して逆転負けした前節川崎F戦の反省をいかし、無失点で切り抜けた。

 仙台はその後、波状攻撃を展開したが、結局1点が遠く、9試合ぶりに引き分けに終わった。清水は、勝ち点差2で降格圏の16位広島が川崎Fに敗れたため、差を3に広げることに成功した。