FC東京の16歳MF久保建英が、ベガルタ仙台戦の後半25分に途中出場し、同32分に鋭いターンから相手のファウルを誘い、FKを獲得するなど見せ場を作った。

 久保は、その場面について「負けていなかったら、もしかしたらターンしなかったかも知れないんで」と、1点を追う場面だったからこそ、狙いにいったプレーだと語った。獲得したFKを自ら蹴る気持ちはなかったかと聞かれると「蹴りたいのは蹴りたかったですけど、練習で東(慶悟)選手とか、いいシュートをされているので」と先輩に遠慮したことをにじませた。

 同41分にヒールリフト、同43分にはターンで相手DFを抜きにかかり、つぶされはしたものの技術の高さは見せた。それでも、試合後は「まずは1点、取れればいいと思った。正直、ボールが入ってこないと攻撃が出来ないので、そこは、ちょっと厳しかった部分もありました」と、もどかしさを口にした。「自分はボールを一生懸命、もらおうと思っているんですけど、この2試合、なかなかボールがこないので、どうにかして、もっとボールをもらえるようにしたいなぁとも思います」とも語った。

 「ボールをもらうために、周りとの関係性を含め、どうしたらいいのか?」と聞かれると「もっと練習とかで、そういう部分は突き詰められるところもあると思う。ピッチの外からだったり、今日みたいに途中から出る場合は、同じポジションの前田(遼一)選手だったり、ディエゴ(オリベイラ)選手の動きのいい部分も取り入れていけたらいいと思います」と、先輩FWの日々の動きから学ぼうという意欲も口にした。【村上幸将】