J2大宮アルディージャが、岩瀬健監督(45)を解任する方針を固めたことが24日、分かった。

後任監督は暫定的に、11年の女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会でなでしこジャパンを世界一に導いた佐々木則夫氏(63)が務める見通し。佐々木氏は現在、大宮のトータルアドバイザー兼、女子プロリーグのWEリーグ大宮の総監督を務めている。新たにスタートするWEリーグは9月開幕で、暫定で大宮を指揮することは可能。佐々木氏が男子チームを率いることになれば、98年にJFL時代の大宮を指揮して以来、実に23年ぶりで、Jリーグでは初となる。

今季から高木琢也監督の後任として、大分ヘッドコーチだった岩瀬氏を監督に招聘(しょうへい)した。浦和や柏の下部組織での指導経験が豊富で、若手育成への期待もあった。だが、3月27日の長崎戦を最後に勝利から遠ざかり10戦未勝利(5敗5分け)の長いトンネルに入り、順位もJ3降格圏の20位と低迷。クラブはJ3降格危機を重く受け止め、就任からわずか半年で監督交代に踏み切ることにしたようだ。同時に、西脇徹也強化本部長も解任になるという。なでしこを世界一に導き、なでしこジャパンとして国民栄誉賞を受賞した佐々木氏が、大宮再建にあたることになる。

◆佐々木則夫 ささき・のりお。1958年(昭33)5月24日生まれ。山形県出身。帝京高で全国総体優勝、選手権4強。明大を経て電電関東(現大宮)でプレー。91年に現役引退。07年12月になでしこジャパンの監督就任。11年女子W杯ドイツ大会を制し、チームとして国民栄誉賞を受賞。12年には、FIFA女子最優秀監督賞を受賞。