「走・攻・守」そろったJ2アルビレックス新潟DF田上大地(28)が、2試合連続先発出場でチームを3連勝に導く。オフが明けた29日、聖籠町での練習に参加。2対2の攻撃練習やミニゲームでは対人の強さを生かした守備だけではなく、攻撃センスも見せつけた。前節25日のホーム・ヴァンフォーレ甲府戦で今季初先発フル出場を果たし、存在感を示したDFW(ディフェンシブフォワード)が勢いそのままに、10月3日アウェー・ツエーゲン金沢戦で勝利のキープレーヤーとなる。

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気温30度を超える中で行われたこの日の練習。田上は額に流れる汗を気にすることなく全力でピッチを走り続けた。守備では激しいプレッシャーでボールを奪い、攻撃時には積極的にゴール前に飛び出して何度もネットを揺らす。右足にはテーピングが巻かれているが「足は問題ない。負けられない試合が続くので、今週も普段通り良い準備をして、金沢戦に備えたい」と決意を示す。

今季15試合目の出場となった前節・甲府戦は左サイドバックで先発出場。安定した守備だけでなく、サイドでコンビを組んだMF本間至恩(21)のドリブル突破を生かすためにインナーラップを繰り返し、攻撃を活性化させた。「相手につかまりづらい位置に入ることを意識した。うまく(本間を)フォローできたかな」。得意の直接FKや打点の高いヘディングでゴールを狙う見せ場はなかったが、ロングスローや最前線まで攻め上がる運動量を発揮して、今季初のフル出場でチームの2連勝に貢献した。

幼少期からスポーツ万能。幼稚園では体操を習い、小学1、2年生はサッカー。小学3、4年生では1度サッカーを離れて野球。小学5、6年では再びサッカーに戻り、並行して柔道も習った。「幼稚園で鉄棒の連続逆上がりができた。野球は全ポジションでプレーしたし、柔道では強さが身についた。全て今につながってるな、と思う」と笑顔で当時を振り返る。

次なるターゲットは今季初ゴールでの勝利貢献。「(金沢戦は)お互い勝ち点3がほしい。厳しい戦いになると思うが3連勝したい。チャンスがあったらゴール狙っていきます」と宣言した。【小林忠】