早くもアウェーの洗礼!?

 コンサドーレ札幌が2月12日から予定している熊本キャンプで、熊本市外複数の練習場を渡り歩かねばならないことが11日、分かった。J1の昨季もキャンプ地にしていた熊本県民総合運動公園陸上競技場のメーンスタジアム(KKウィング)と同サブグラウンドの優先使用に待ったがかかった。同競技場はJ2熊本の本拠地。熊本にとってJ1昇格へのライバルに塩を送るわけにはいかないというわけだ。

 札幌が現状では熊本の練習日程にあわせ、別の練習場を探す必要に迫られている。クラブは、市外の大津町総合運動公園などに使用を要請しているが、自由は利かず、他イベントとのバッティングの可能性もある。クラブ関係者は「同じリーグに所属していると、難しい問題がある。J2ですし札幌の優先的に交渉は進まない」と困惑する。

 さらに、練習試合の相手探しにも降格の悲しい宿命が待ち受けている。熊本キャンプ中、情報流出を阻止するため、J1との練習試合を希望するが、同時期に九州でキャンプを行う鹿島など5クラブは宮崎、鹿児島・指宿と、熊本からは長距離移動が課される場所にいる。往復の移動だけで、半日かけなければ試合会場にたどり着けない。

 「厳しい移動になると思いますね」とクラブ関係者は言う。2月末には沖縄でのプレシーズンマッチも予定。沖縄までは福岡から空路で移動する予定で、片道5時間近くかかる。今季はJ2最多51試合のハード日程。過酷な“九州渡り鳥キャンプ”が、シーズン本番の予行演習となる。