<練習試合:東京V3-2JAPAN

 STARS>◇14日◇東京Vグラウンド

 元日本代表MF中田英寿氏(31)が、現役時代と変わらぬキラーパスを披露した。地球環境問題などの啓発イベントとして実施する親善試合(6月7日、日産ス)を前に、元日本代表クラスの仲間を集めたJAPAN

 STARSの一員として東京Vサテライトとの練習試合(30本×2本)に登場。2-3と逆転負けしたが2アシストと、引退から2年近いブランクを感じさせないプレーを見せた。

 往年のプレーをほうふつとさせるキラーパスで、中田氏が若い東京Vの守備陣を完全に崩した。1-1で迎えた後半2分、相手ボールを奪ってのカウンターからFW松原氏に絶妙のスルーパス。勝ち越し点をアシストした。前半15分にも沢登氏の先制点をアシストしており、JAPAN

 STARSの全得点に絡む活躍。それでも逆転負けに「残念なのは負けたこと。動けてないので試合当日まで練習したい。まだ3~4割」と悔しそうに言った。

 06年のW杯ドイツ大会後に現役を引退した。国内で試合に登場するのは日本代表合宿中だった同年5月24日の練習試合(富岡高戦)以来721日ぶり。マークした東京Vの新村は「うまかった。取れないところにボールを置くし、フィジカルも強かった」と舌を巻いた。見守った東京Vラモス常務も「(現役じゃないのは)もったいない。旅してる場合じゃないよ。(現役復帰を)説得する」と絶賛するほどだった。集まった約1000人の観衆を楽しませた中田氏は「勝利チーム賞とかMVPとか、自分がやる限り全部ゲットできるようにしたい」と本番に向けてさらにプレーに磨きをかけるつもりだ。