<総理大臣杯全日本大学サッカー道大会:札幌大1-0道教大函館>◇7日◇札幌厚別競技場◇準決勝

 札幌大が準決勝で道教大函館を1-0で破り、5年ぶりの優勝へ王手をかけた。今季から東大大学院出身の束原文郎氏(31)が監督に就任。過去20度優勝の伝統チームに“東大イズム”を注入し、強豪復活を目指す。

 ワンチャンスをものにした。前半17分、FW畠山直人(3年)がDF谷田祐輔(2年)からパスを受け、相手DF1人をかわしシュートを決めた。押され気味の展開も、この1点で流れを引き寄せた。今大会5得点目に畠山は「気持ちで蹴った。監督が求めているサッカーを実行しただけ」と口にした。

 東大大学院で教育学研究科に在籍していた束原監督は、チームの方向性を理詰めで確立してきた。今季から試合をビデオ撮影し、徹底的に分析した。何10パターンの戦術を映像を使って解説し、頭で理解させた上で、実戦練習で何度も反復させた。束原監督は「理論づけて説明すれば分かってもらえる。ドリルみたいなもの。理解したことを反復すれば力になる」。就任前の2月には選手全員と個別に約20分話し合いの場を持ち、自己啓発を行うとともに信頼関係も築いた。

 今季掲げたスピードサッカーを実行するため、早大サッカー部のフィジカルコーチを呼んで講義を行い、フィジカル面での弱さを指摘。その上でスピードの必要性を説いた。畠山は「監督の指示が理解しやすく、自分の役割を自覚できる」と話すよう、束原イズムは浸透している。今日8日の決勝は昨年敗れた道都大との戦い。畠山は「決勝も自分たちのサッカーをやるだけ」と自信を持って雪辱の舞台に臨む。【松末守司】