札幌、現有戦力で最下位からまくる
逆境に強い指揮官が率いるコンサドーレ札幌が、J2降格の危機から脱出をはかる。27日、札幌厚別公園競技場で6位のG大阪と対戦する。三浦俊也監督(45)は前節からスタメン3人を入れ替える大胆な選手起用で7試合ぶりの白星を目指す。三浦監督は大宮を率いていた05、06年、2季連続で降格ピンチから終盤に盛り返し“まくった”実績がある。26日に残留請負人の追加補強はしないと決めたチームは、三浦体勢の下、現有戦力で最終戦まで戦い抜く。
三浦監督が腹をくくった。27日のG大阪戦に向けた26日の練習。レギュラー組からMF芳賀、FW中山、DF平岡を外した。今季21試合に先発させ、出場時間がDF坪内に次ぐ主将の芳賀でも容赦はない。勝てないなら、何かを変えなければ-。大幅な選手入れ替えで、チームに覚悟を示した。練習後に「選手起用はまだ決めていない」と言葉は濁したが「J1残留のために強い気持ちでやる」と言い切った。
前節の横浜戦は今季初めて4-3-1-2システムを導入したが結果が出なかった。システムはやはり4-4-2という結論に至ったが、攻撃的な布陣を敷くため今度は選手を見直した。ボランチは芳賀の安定感より、鄭のアグレッシブさに。サイドハーフは守れる中山より、局面を打開できる砂川の起用が濃厚だ。先発となれば5月6日の東京V戦以来12試合ぶりになる鄭は「1人でどうこうできるチームではないし、みんなの力を合わせて戦う」と話した。
三浦監督には、選手起用の抜本的な見直しでチームを窮地から救った実績がある。大宮時代の05年9月から7連敗を喫して16位まで落ちたが、そこから4連勝して13位まで順位を押し上げた。06年にも残り4試合で15位まで低迷していたが、3連勝で終わってみれば12位。05年はFW若林(現、愛媛FC)らを抜てきして反攻の態勢を整えた。秘策はない。「勝つために全力を尽くすだけ」というのは、考えに考え抜くこと。鄭の先発は、“まくり”のために流れを変える抜てきだった。
補強はしない。この日午前に矢萩社長と三上強化部長が話し合い、「総合的な判断」(矢萩社長)から新たな選手獲得は見送った。残留に向け、劇的にチームが好転するような外的要因は、もう期待できない。あとは三浦監督の“まくり”の手腕に、残留を託すしかない。【上野耕太郎】
[2008年8月27日9時18分 紙面から]
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