<J1:川崎F4-1新潟>◇第23節◇28日◇等々力

 川崎Fが新潟を4-1で撃破し、7戦不敗で首位名古屋に2差と肉薄した。本職のDFは伊藤1人だけという「超攻撃布陣」で臨んだ。前半22分にFW黒津が約35メートルを独走し、左足で先制ゴールを決めると、同37分には伊藤がMF中村憲の右CKを頭で合わせ2点目。前半で試合を決めた。

 6月の函館キャンプで高畠監督が、MF山岸と村上を4バックの両サイドに据え、前線に3人のFWを置く攻撃布陣を徹底指導。その戦術がようやく選手たちにも浸透してきた。「攻守にアクションを仕掛ける」を合言葉に、素早い切り替えから攻撃を仕掛ける戦いを、全員で取り組んだ。

 7月17日の清水戦から快進撃が始まった。ただし3点取れたのは同21日の浦和戦の1試合のみ。しかし、この日は後半10分にゴール前に攻撃陣が5人集まる波状攻撃からFW鄭がオーバーヘッドでダメ押し。さらに4点目も追加した。中村憲は「もともとDFの選手は少ないけど、みんな守れるしうちは守から攻の切り替えは速いよ」と胸を張った。開幕前「J最強」と恐れられた攻撃サッカーが、本領を発揮し始めた。【村上幸将】