ゴタゴタ続き浦和逆転Vへ残った/J1
<J1:浦和1-0新潟>◇第30節◇26日◇東北電ス
浦和がMF細貝萌(22)のリーグ戦初ゴールで、1-0と新潟を破り、逆転優勝への望みをつないだ。アジア連覇を逃し、チーム内に動揺が走る危機的状況の中で、公式戦7戦ぶりの勝利。これで順位は前節と同じ5位のままだが、首位鹿島が2-3と東京に敗れたため、勝ち点差は6から3に縮まった。優勝争いは、鹿島から勝ち点3以内に5チームがひしめく混戦となり、浦和にも王座奪回のチャンスが残った。
細貝の一発が浦和の危機を救った。0-0で迎えた後半35分、相手ゴールを背にボールを受けると、FWエジミウソンの動きに敵DFがつられた一瞬を逃さなかった。素早くターン。目の前のゴールに向け「思いっきり打つだけだった」。自身リーグ戦初ゴールで、チームに7試合ぶりの勝利を導いた。ゴール後のパフォーマンスは慣れていない。ただ無邪気に喜んだ。
浦和は22日にACL準決勝G大阪戦で負け、連覇を逃した。エンゲルス監督の今季限りでの解任は確実となり、FW永井が移籍志願ととれる発言をする騒動も起きた。この日の前半は、負けを恐れるように、リスクを負わないプレーに終始し、ゲームは停滞した。
ハーフタイムにDF闘莉王からげきが飛んだ。「後ろでどん引きになってやられるのはよくない!」。細貝とMF阿部のダブルボランチに攻撃参加が求められた。2人は「もっと前に出よう」と意思統一。後半の細貝は右サイド裏のスペースに流れる動きで、相手のバランスを崩し、決勝弾につなげた。
浦和の成長株である細貝は、「北京五輪経由南アフリカW杯行き」の候補生でもある。その潜在能力は、以前から日本代表岡田監督に認められている。前橋育英時代に年代別日本代表合宿に参加した際、当時横浜監督として獲得を目指していた同監督が、視察に訪れた。あえて直接話さず、同校サッカー部山田監督に「細貝はきっといい選手になりますよ」と、電話で伝えたという。この日の活躍に、闘莉王も「今チームで一番輝いている。代表にもなれる」と絶賛した。
これで、上位5チームが勝ち点3差以内にいる混戦だ。闘莉王は「まだ優勝なんて狙えるチームじゃない」と話したが、逆転優勝へのチャンスは残った。浦和が再出発した。【栗田成芳】
[2008年10月27日8時42分 紙面から]
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