2009年。さあ、グローバル元年の幕開けだ!

 昨年ナビスコ杯でJ1初タイトルを獲得した大分が、創設15周年の今シーズン、海外を照準にした野望に乗り出す。5年目となるシャムスカ監督(43)体制で2月にはパン・パシフィック選手権(米ロサンゼルス)に出場。リーグ初制覇&アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場に向けて国際大会で腕を磨く。

 大分に初のビックタイトルをもたらしたシャムスカ監督が、アジア、そして世界のタイトルを目指し新たな航海に出発する。05年シーズン途中に就任し、節目の5年目。「Feliz

 Ano

 Novo」(ポルトガル語で新年おめでとう)としたためた09年が、クラブのさらなる飛躍へ重要な1年だと認識している。

 シャムスカ監督

 ナビスコ杯を制したことが英国のサッカー雑誌に紹介され、ブラジルでも報じられた。歴史を変えたことが世界中に紹介されている。インターナショナルに名前を知ってもらうチャンスだ。

 開幕前の2月には、米ロサンゼルスに上陸。シャムスカ体制初の国際大会となるパン・パシフィック選手権に出場する。昨年度大会を制したG大阪は勢いに乗り、ACL王者、さらに年末のクラブW杯で世界3位にまで上り詰めた。また、7月にはスルガ銀行チャンピオンシップで南米クラブ王者、インテルナシオナル(ブラジル)と激突する。

 シャムスカ監督

 今後クラブをレベルアップさせるためには(まだ整備が不備の)施設とか、練習環境に投資しなければならない。スポットが当たっていることを、スポンサー集めにも利用しないといけない。

 前年の躍進で注目度が高まる09年。クラブが進化し続けるためには、チーム成績で足止めするわけにいかない。狙うは、昨年目の前で取り逃したリーグ優勝と、初のACL出場権獲得だ。

 シャムスカ監督

 08年はすばらしい年になった。終盤までリーグ優勝の可能性を残したこともチームにとって大きかった。09年は対戦相手が警戒してくるだろうが、リーグ優勝のタイトルを狙う。パン・パシフィック選手権からうまく(3月の)開幕に向かいたい。

 1試合平均0・71の歴代最少失点記録を更新した堅守を武器にして、本格的に国際舞台に挑む09年シーズン。1歩1歩堅実につくり上げた「カメナチオ大分」が海を渡って、アジア、世界のクラブへ進撃を始める。【村田義治】