G大阪がJリーグ史上最強軍団に生まれ変わり、日本勢初のACL連覇へ突き進む。天皇杯優勝で同大会の出場権を獲得。アジア連覇となれば、3位に終わった昨年に続いてクラブW杯切符が得られる。悲願の世界一を目指し、真価が問われる1年が始まる。

 攻撃陣は、スピード豊かな神戸FWレアンドロ、身長185センチの韓国代表FWチョ・ジェジン(全北現代)の獲得が決定的。エース格に成長した山崎に加え、2列目を得意とするルーカスがFWで起用される可能性もある。播戸も結果を出し続けなければ、スーパーサブの座すら危ない。

 タイトルはすべて奪いにいく。西野監督は「08年よりもさらにチーム力を上げて、ACL、リーグすべてに臨まないといけない」という。守備面でも補強は進む。日本代表DF高木(清水)、元韓国代表DF朴東赫(蔚山現代)の獲得も決定的。08年は千葉から五輪代表のDF水本を獲得したが、途中で京都へ移籍した。山口と中沢の2人で持ちこたえてきたセンターバックの層が一気に分厚くなる。

 新旧日本代表が9人、韓国代表経験者も2人在籍するというビッグクラブになる。ルーカスは00年シドニー五輪ブラジル代表歴を持ち、3カ国の「代表組」が激しい定位置争いを繰り広げる。DF加地は「クラブW杯から続けてきたことがいい感じで(チームに)残っている。来季はJでもアジアでも優勝したい」と言い切った。華麗なパス回しでゴールに迫る持ち味は崩さず、さらにスケールアップ。アジアで2連覇し、世界一となる青写真はできあがった。

 新シーズンは今月29日に始動し、30日にグアム1次合宿に出発予定だ。「今季経験したことをベースに、またチーム力を考え直さないといけない」と西野監督。J最強軍団の最終目標は、あくまで世界にある。