元日本代表で98年フランスW杯戦士のDF斉藤俊秀(35)が、異例の「入団テスト」を受けることになった。2日、静岡県1部リーグの藤枝MYFCへ、選手兼ヘッドコーチとしての入団の可否を決める投票が始まった。同クラブはインターネット上で登録した会員がオーナーとなり、獲得選手などを承認していく運営形態を採用。既に母体となった藤枝ネルソンからの名称変更や、釜本邦茂氏(64=日本協会名誉副会長)の監督就任を決めた。

 クラブと選手間の契約で入団が決まるのが従来のやり方。日本では初めての取り組みで、世界でもイングランド5部リーグのチームに続く2例目だという。現在約4300人のオーナーが無料会員登録し、今年5月~7月をメドに有料会員も取り入れる。クラブを運営する株式会社Jプレーヤーズの小山淳社長(32)は「(年会費)1万円程度でやれればいいが、まだ検討しているところ」とし、今後2階層に分け、承認の裁量権を分配していく予定だ。

 昨季まで湘南でプレーし、昨オフ所属先の清水から戦力外通告を受けていた斉藤は「無限の可能性を感じる。私にとっても、クラブにとっても新しいチャレンジになる」とコメントした。投票期限は4日午前11時までで、参加数の過半数のオーナー承認で、入団が正式決定する。