札幌助っ人カルテットが初そろい踏みした。左内転筋痛で別メニュー調整が続いていたコンサドーレ札幌のMFダニルソン(22)が3日、9日ぶりにチーム練習に復帰した。この日は左ひざ痛で別メニュー調整だったFWキリノ(24)も3日ぶりに合流。初の紅白戦も実現し、MFクライトン(31)DF趙晟桓(26)と、攻守の柱が競演した。開幕のホーム仙台戦は、外国人4選手でセンターラインを構成。万全の戦力で臨むことが可能になった。

 札幌の役者4人が、ようやくそろった。チーム始動から42日目にして初めて実現した紅白戦。石崎監督は、早速キリノ1トップ、ダニルソンをボランチに入れた開幕布陣をテストした。キリノはトップ下のクライトンとのコンビで再三、DF裏へ抜ける動きを繰り返すなど好調さをアピール。ダニルソンも高い身体能力を生かしボールを奪い続けるなど、8日のブランクをまったく感じさせない動きを見せた。

 「いい感触をつかめた。もう痛みはない。(助っ人)4人で練習する機会は初めてだったが、うまく連係はとれている」とダニルソン。キリノも「開幕戦は問題ない。クライトンとは言葉も通じるし、これからもっと良くなる」と残された時間でのコンビネーション強化に自信を見せた。

 指揮官最大の悩みが解決された。「ちょっと遅かったけど、やっと4人そろったね」と石崎監督は胸をなでおろす。最後のテストマッチだった1日のニューウェーブ北九州戦は、前日練習でキリノが負傷し欠場。ダニルソンも調整が遅れ、実戦で1度も助っ人カルテットを同時起用することができなかった。開幕まで5日をきった土壇場で、ようやく主力4人にめどがついた。

 石崎監督は「ダニルソンは、少し慣れれば良くなる。キリノは意外に良かった。クライトンは万全」と言う。DF趙も1日の北九州戦で安定した守備を見せ、腰の張りによる調整不足の不安を一掃した。FWノナトがフィットせず、攻撃力不足のまま開幕を迎えた昨季と比較すると、確実に戦力は整っている。

 チームの本格調整は4日と5日の2日間のみ。残り2日と限られた時間の中で連係を高め、戦力の底上げを図っていく。【永野高輔】