<J1:G大阪4-2東京>◇第8節◇29日◇万博

 看板に掲げる「超攻撃」が復活した。前半19分、幸運なオウンゴールによる先制点で一気に点火だ。同25分にルーカスが今季初ゴール。さらに後半2分にレアンドロが加点し、締めは同23分に右クロスをチョが左足で押し込んだ。G大阪の助っ人3選手が、初のそろい踏みで4得点。前節で神戸に1-3と完敗するなど悪い流れを断ち切った。

 理想の展開に、西野監督のほおも緩む。「今日はアグレッシブな攻撃が見れた。(チョ)ジェジンもレアンドロも意識、タイミングが向上してきている」。得点源のレアンドロが、8日のACLスリウィジャヤ戦から公式戦6戦連発。リーグ戦で得点ランクトップに並んだ。触発されるようにチョも今季4点目。遅れてきたルーカスも「うれしいね。(今季初得点が)遅かったのはそんなに気にしていなかった」と笑った。

 公私ともに相乗効果をもたらしている。ルーカスとチョの得点は、レアンドロがラストパスを送って生まれた。私生活では日常会話程度の日本語を操るルーカスとチョを見習うように、レアンドロが日本語を習得しつつある。最近覚えたのが「アナタ、オメデトウネ」。結婚した知人へその言葉を贈り、この日は今季初得点を挙げた同郷ルーカスに同じ言葉で祝福した。3人の絶妙のバランスが、G大阪の攻撃陣を支える。

 前節まで5試合で1勝1分け3敗と下降気配だったが、自慢の攻撃力で何とか上位争いに踏みとどまった。次節は中2日で大分戦、さらに中3日でACL山東戦と過酷な敵地での連戦が続く。ただ、チョは「FWはいい連係が生まれてきた」。レアンドロも「チームも、自分自身もプラスに向かっている」と自信を見せる。黄金週間(GW)は、ガンバ・ウイークだ。【益子浩一】