石崎監督の通算250勝を厚別通算250ゴールで飾る。コンサドーレ札幌は11日、ホーム札幌厚別公園競技場で熊本と対戦する。現在、石崎信弘監督(51)のリーグ戦通算成績は249勝。札幌厚別でのクラブ通算得点も247点と、メモリアル同時達成がかかっている。今季未勝利の厚別でド派手な3発を決め、指揮官の節目をチーム一丸で祝福する。

 待ちこがれた石さんのメモリアルとなる250勝をホーム厚別で達成させる。FWキリノは「何とか自分が決めて監督の節目を飾りたい。コンディションもいい。勝利に貢献したい」と、クラブ通算500試合目となった4月15日の草津戦でも2発を決めた“メモリアルエース”がゴール宣言。自らの1発で大台突破につなげる覚悟だ。

 同時に迫っているのが厚別250ゴール。今季4試合計3点、すべてドローと勝ちきれないだけに、大量3得点すれば、負のスパイラルから抜け出すことは間違いない。FW石井は「厚別は気合が入る。個人的にも結果を出して、選手としての転機にしたい」と話す。06年9月13日の水戸戦でクラブJ通算450号を決めた、もう1人のメモリアル男も3月8日開幕仙台戦以来となるスタメン出場に闘志を燃やした。

 石崎監督のJ通算357試合は史上最多。J179勝はG大阪西野監督の189勝に次ぐ歴代2位を誇る石崎監督に残された最大の難所が厚別勝利となってしまっている。同競技場での戦績は1勝5分け5敗で、唯一の勝利も皮肉なことに、敵将として札幌のJ2降格を決めた昨年10月19日の柏-札幌戦だけ。「厚別にはカギがかかってしまっている感じ。早く1回勝とうと選手にも伝えた」と意欲的だ。

 ようやく前節愛媛戦で劇的逆転勝利を挙げ、巻き返しの予感も漂ってきた。6月3日の248勝から1カ月以上待たされたが、もう足踏みはしない。連勝で「ダブル250」達成を果たす。【永野高輔】