<J2:仙台3-1富山>◇第27節◇12日◇ユアスタ

 ドローにオサラバだ!

 仙台が富山を3-1で破り、今季ユアスタ初勝利となる4試合ぶりの白星を挙げた。前半1分、MF梁勇基(27)の10得点目となるゴールで先制。1-1の後半6分には、右CKからDF一柳の勝ち越し点をアシスト。勝利を決定づける3点目の起点にもなった。危うく4戦連続ドローに陥る窮地を、頼れるキャプテンが救った。

 自ら交代を要求するほど梁は力を出し切った。前半1分、DF菅井の右クロスを冷静に決め、7戦ぶりの先制点。だが前半34分、カウンターで同点にされる。「ユアスタで早く勝ちたかったし(3連続ドローの)雰囲気をよくするには勝つしかない」。梁の目つきが変わった。

 後半6分、右CKをDF一柳の頭に合わせ勝ち越すと、18分には鋭い左クロスがこぼれ、MF千葉がゴール。3発に絡んだ梁は「勝てて良かったけど、自分たちのミスで首を絞めた」と反省も忘れない。4戦連続ドローなら、甲府に勝ち点で並ばれていた危機を、断ち切った。

 手倉森監督も「梁は右内転筋がしんどくても弱音をはかない。本当にキャプテンがよく戦った」と最敬礼だ。プレー中、外れたキャプテンマークを「巻き直すよりプレーに集中した方がいい」と投げ捨てるほど気合十分だった梁。「何より勝てたことが大きい。上位に食らいつく」と梁。連勝でサポーターを喜ばせ続ける。【山崎安昭】