<J1:名古屋1-1京都>◇第18節◇18日◇豊田ス

 名古屋の「救世主」ジョシュア・ケネディ(26)が豪快なデビュー弾を決めた。オーストラリア代表FWとして日本を脅かしてきた身長194センチの高さは、やはり別次元だった。前半42分。右後方からのクロスに反応。「自分の長所」と揺るぎない自信を持つ頭で、マークについた京都DF水本をものともせず、完ぺきにネットを揺らした。その後も、ハイボールを手でキャッチにきた相手GKに頭で競り勝つなど、圧倒的な高さで攻撃をリード。両チーム最多の6本のシュートを放った。

 後半に追い付かれ、デビュー戦を白星で飾ることができなかっただけに「初めてのゲーム、ゴールを決められたのは良かったが、勝てなかったのが残念だ」と笑顔はなかったが、周囲は高評価。コンビを組んだFW玉田は「本当にいい選手。足元の技術も高いし、スピードもある」。1日に来日したばかり。連係面も改善の余地があるだけに期待は膨らむばかり。ケネディは「コンパクトにチームとして戦えるようにしたい」と、フォア・ザ・チームを強調した。

 停滞していた攻撃を活性化させるケネディという前線の核を得たストイコビッチ監督は「新生グランパスをお見せできたと思う」と、後半戦の巻き返しの手応えを口にした。【八反誠】