<J1:G大阪1-0大分>◇第19節◇25日◇万博

 G大阪の西野朗監督(54)に笑顔はなかった。試合後の会見で複雑な心境を吐露した。「もっと攻撃できると思ったが、拮抗(きっこう)して破れない。ガンバは(攻撃的な)いいサッカーをして勝たないといけないが、今はこうやって勝ち点を取ることに執着しないといけないのか」。「攻撃的ガンバ」の看板を捨てての勝ち星は、後味が悪そうだった。

 奪った点は後半16分、遠藤の絶妙パスに途中出場の佐々木が左足で合わせた1点だけだ。後半28分には守備的な武井を投入し、珍しく逃げ切りの布陣を敷いた。ホームの公式戦(ACL、ナビスコ杯含む)は5月10日のリーグ柏戦以来約2カ月半ぶりの白星。指揮官は「紙一重。逆に転がってもおかしくない」。遠藤も「今は最低ライン。ゴールを増やさないとね」とポツリ。志が高いからこそ「守備的ガンバ」では納得できなかった。