浦和の橋本光夫社長(60)が25日、公式会見で誤解を招く発言をしたフォルカー・フィンケ監督(61)を「事情聴取」した。さいたま市内のクラブハウスを訪れ、同監督と信藤チームダイレクターと3者会談を行い、22日広島戦後の会見でシミュレーションを奨励するような発言をした真意を確認。今後、公の場での発言に注意を促した。今回の発言をめぐって、日本協会の犬飼会長が問題視するなど波紋を広げていた。

 フィンケ監督は広島戦後の会見で、ペナルティーエリア内で相手と接触したFWエスクデロのプレーを振り返り「倒れるべきだった」と発言。橋本社長はこの日の会談で同監督に「誤解を招く発言だった」と指摘した。監督は「シミュレーションを奨励したり、エスクデロの批判やレフェリーへの不服を述べたかったわけではない」「数々の得点機を逃したことに怒りを感じ、エスクデロの場面も、その得点機の1つだったと言いたかった」と説明し、社長の注意喚起に「納得した」という。

 前日24日に、フィンケ監督の発言を犬飼会長が厳しく批判したが、橋本社長は会談について「私自身が疑問に感じて行ったこと。犬飼さんの発言とは関係ない」と話した。【山下健二郎】