G大阪のFW播戸竜二(30)が、節目のゴールで首位浮上を狙う。24日のホーム横浜戦に向け、23日は大阪・万博練習場で最終調整。勝ち点2差で首位川崎Fを追うチームは、あと2ゴールで史上2クラブ目となるJ1通算1000得点を達成する。チームの800、900得点を記録してきた“節目男”播戸は「次もオレしかおらんやろ」とゴール宣言。なにわの闘魂FWの一撃で、奇跡の逆転Vをグイッと近づける。

 なにわの闘魂FWが「おいしいとこ」をもっていく。93年のJリーグ元年から積み重ねてきたクラブの通算ゴール数は、998点に伸びた。この日の練習後、節目の1000得点まで、あと2点と聞いた播戸は目の色を変えた。

 「いいねえ。次(の試合)やなあ。そういう時に試合に出て決められればいいよね。でも狙って取れるもんじゃないし、狙ってない時の方が(ボールが)転がってきて取れるもんやから。狙わんって思っとく」。

 「節目」の実績はある。06年8月の新潟戦でクラブ通算800得点を記録し、昨年3月の東京V戦でも900得点を達成。当時は「1000点やないから節目やと思わへん」と漏らしたが、今回ばかりは正真正銘の“節目”のチャンスだ。それだけに「次もオレしかおらんやろ」とニヤリ。

 既に“イメトレ”はできでている。昨年12月のクラブW杯で3-5の激闘を演じたマンU戦、自身が決勝弾を決めた今年元日の天皇杯決勝・柏戦のビデオを練習前に繰り返し見て闘志をかきたてている。途中出場が濃厚だが、西野監督は「拮抗(きっこう)したゲームなら、リスクを負ってでも勝ちに行く」と話しており、勝負どころで起用される可能性は高い。

 首位川崎Fとは勝ち点2差の3位。勝てば7カ月半ぶりに首位浮上の可能性もある大事な戦いで、クラブの歴史にも名を残すゴールを決める。【益子浩一】