<J1:鹿島3-0千葉>◇第30節◇24日◇カシマ

 力の差は歴然だった。前半8分、千葉DFエディ・ボスナー(29)の緩いパスを奪われ、先制点を献上した。同18分、今度はMF中後雅喜(27)がパスカットされ、2点目を失った。後半32分にさらに失点し、万事休す。7月4日の大分戦以来、14戦勝ちなし。日本リーグ時代(古河電工)を含め、1度も2部落ちを経験していない名門が、最短で次節の11月8日(対川崎F)で、J2降格の可能性が出てきた。

 試合前、江尻監督は「鹿島はジーコを中心に作り上げたすばらしいチームだが、ジェフはそれ以上の重い歴史を積み上げたチームだ。誇りを持って戦え」と選手の前で力説した。しかしパスのスピードと質、技術や集中力など、ほとんどの部分で、優勝を争う鹿島には太刀打ちできなかった。同監督は「これがうちの今の実力」と、力の差を認めるしかなかった。

 FW巻は「ここまできたのは、自分たちの責任。この現実をしっかり受け止めて、逃げずに最後まで戦う」と、顔を赤くして話した。ここまで4勝12分け14敗で、勝ち点24の17位。日本リーグ時代を含め、44年間の1部生活に終止符を打つ日は、迫ってきた。【盧載鎭】