JFL4位でJ2昇格基準をクリアしたニューウェーブ北九州が11月30日、都内で行われたJリーグの臨時理事会で入会を承認された。ホームタウンの北九州市は初のプロスポーツチーム誕生を受け、強力バックアップを打ち出した。

 北九州市内のクラブ事務所で横手敏夫社長(64)がJリーグの鬼武チェアマンから電話連絡を受けたのは、予定より約15分遅れの午後4時45分すぎだった。待ちに待った朗報。その後に報告に訪れた北九州市役所で、さらなる“プレゼント”が待っていた。

 トップに立つ北橋健治市長(56)は「行政として応援したい」と新スタジアムの建設など支援に前向きな姿勢を示した。市議会でも来年3月末をめどに建設地を選定する意向で、選定後4~5年での完成を目指すという。市関係者によると、候補地はJR小倉駅などに近く、アクセスの便がいい市街地周辺が有力だ。ほかにも市内の地域活性化団体が門司区の門司競輪跡地や八幡西区の工場跡地への誘致を進める動きもあり、さまざまな観点から検討が行われるという。

 横手社長は新スタジアム構想に「思わぬ朗報」と感謝し「2018年のJ1昇格を目指している。シンボルとして、まちに活力を与えていきたい」と意欲を見せた。北九州市は全国18の政令指定都市で、唯一プロスポーツのリーグに参加しているチームがなかった。悲願を達成したクラブが、市の花ヒマワリのように北九州に輝きをもたらす。【菊川光一】