コンサドーレ札幌の高校生MF古田寛幸(18)は昨年、高校在学中ながらクラブ史上最年少の18歳2カ月10日でJリーグデビューを果たした。プロ契約1年目の今年は、チーム最年長の42歳中山雅史や、36歳の藤山竜仁ら新加入の大先輩から「真のプロ」の神髄を学び取り、飛躍を目指す。クラブ史上初めて高校生で先発出場した期待の古田に、10年の意気込み、将来展望などを聞いた。-今季トップチームの一員として帯同し学んだことは

 古田

 プロとしての“あり方“を学んだ。人に見られているということを強く感じた。尊敬されるようにならなければならないし、僕たちはピッチでのプレーで、それを表現しなければならないということ。ユースとは立場がまったく違うということを実感した。-来季は中山、藤山らJ経験の豊富なベテランが新加入するが

 古田

 いろいろ体験している先輩たちだから学ぶことも多いと思う。本当のプロフェッショナルな部分を自分から聞きにいったり、見たり、感じて吸収したい。僕は最年少ですが、積極的にコミュニケーションをとって、いいもの、いい話を聞き出せるようにしたい。-来季目指すことは

 古田

 まずはゴール。19試合も出て無得点というのは納得いかない。数字としては5ゴール5アシスト。J1昇格に向けて得点という形で勝利に貢献したい。プレーに関しては、ミスを減らすこと。90分コンスタントにいいプレーができるようになりたい。簡単そうで難しい。でもそうやっていくことでチームに欠かせない選手と思われるようになりたい。-石崎監督と1シーズン過ごして感じたことは

 古田

 人間的には、怒る人と言うより常に要求する人。新しいものを求められる。サッカーではワンタッチプレーについての要求が多かった。ユースのときは、ほとんど考えたことがなかった。でも今季、石さんとバルサのDVDを何度か見る機会があって、やっぱり世界のトップもワンタッチが多かった。それができないとプロでは通用しないということを教えてもらった。-チーム内で刺激を受けた選手は

 古田

 みんな特長があって勉強になるけど、中でも(宮沢)裕樹君は何か違う感覚があると思う。(宮沢の)発想に何とか自分も合わせられるようにしないと。もし(試合に)使ってもらえるなら、裕樹君だけではないけど、周りの先輩とうまく連係して、見ている人が全然思いつかないようなプレーをしたい。メッシのクラブW杯決勝の胸ゴールもそう。必死だったのだろうけど印象に残った。-来季掲げるテーマは

 古田

 「わが道をいく」ですね。自分を持っている人は尊敬する。(歌手の)清木場俊介さんの歌が好きでよく聴いている。EXILEのメンバーとして人気を博しながら脱退してソロのロック・ボーカリストとして立ち位置をつくった人。僕も将来、わが道を貫きながら、サッカーという形で尊敬され、誰かに影響を与えられる人になれたらと思っている。【取材・構成

 永野高輔】