「小野効果」は絶大だった。J1清水は始動2日目となった26日も午前、午後の2部練習を行った。どの選手も連日のハードトレーニングで足を押さえてつらそうな表情だったが、それでも、個々に和やかな笑顔が見られた。

 練習中の心地よい「緊張感」こそ、小野が清水にもたらした効果だ。浦和時代ともにプレーしたGK西部は「サッカーを楽しんでやっている。ボスナーもそうだけど(小野)伸二さんが来てから、いい緊張感がある」。柏から3年ぶりに清水に復帰したMF杉山は「特別な技術を持った人だし、若干、遠慮することもあるけど、すごく話しやすい」と喜んだ。

 小野自身も早くチームに溶け込むための努力を惜しまない。プレー中にチームメートに「シンジさん」と呼ばれることを嫌い「シンジでいいって言っている。全然、問題ない」と、ピッチ上での“敬語禁止令”を出すほどだ。

 清水一筋17年目を迎えるベテランMF伊東は「いろいろと気を使いながらやってると思うよ。でもグループに入ってくるのは難しくない」と冷静に話した。さらにチームメートに対しても「みんなが頼りすぎるのもよくない。見習うことはたくさんあるけど、それぞれが個をしっかり持つことも必要」と、忠告も忘れなかった。小野の「加入」から「融合」へ、チーム全体が急ピッチで動きだした。【為田聡史】