古巣横浜に02年以来復帰したMF中村俊輔(31)が5日、笑顔でチームに初合流した。翌6日に開幕戦を迎えるチームはこの日、横浜市内ので最終調整。中村は開幕戦はスタンド観戦となるため、主力組とサブ組によるゲーム形式の練習には参加せず、別グループでパス回しやシュート練習に汗を流した。

 自分の合流に緊張気味だった若手には「ツンツンせずに、どんどん楽しくプレーしやすい状況を作ってあげたかった」と積極的に笑顔で話しかけた。練習開始前の円陣では復帰のあいさつをした際にも冗談も交えるなど目線を下げ、チームに早く溶け込もうと努める姿が印象的だった。

 「周りの選手が少し緊張しとったかな」と苦笑した木村和司監督からはDVDを受け取った。これまでの練習風景や練習試合の映像を約40分に編集した“木村マリノス入門編”とも言える内容。指揮官の気持ちに応えるべく、移籍後初の実戦となる7日の練習試合などで「少しプレーの速度を落とし、周りをしっかり見たい」とチーム掌握に努める。照準は湘南との13日のホーム開幕戦に定めているが「落ち着かない状況が続くかもしれませんがうまく調整したい」と、経験の豊富さを感じさせる余裕もみせていた。【松田秀彦】