<J1:仙台3-1大宮>◇第2節◇13日◇ユアスタ
無敵の本拠地でトップに躍り出た!
7季ぶりのJ1ホーム開幕戦でベガルタ仙台が、開幕首位の大宮に快勝。開幕連勝を飾り、03年4月19日以来2520日ぶりの暫定首位に浮上した。前半34分、MF梁勇基(28)が2戦連弾となるPKを決めて先制。1度は追いつかれたが、同42分にDFエリゼウ(30)、後半25分にMFフェルナンジーニョ(29)が得点を重ね、本拠地での連続試合不敗を「24」と、J1でも継続した。
聖地が、J1勝利の味を思い出した。1万7978人が詰めかけたユアスタ。勝利を告げる笛が響くと、ジワジワと実感するように歓声が広がった。スタジアムが揺れ、イレブンの笑顔がはじける。約7年ぶり、通算3度目のJ1暫定首位だ。手倉森監督は「立てる時に立った方が、みんな盛り上がってくれる。良かったと思います」と満面の笑みを浮かべた。
立役者は梁だ。まずはPKを誘う。得意のCKが警戒度を上げたのか、相手DF深谷がDF渡辺を倒してPK獲得。これをGKに触られながらも決め「ドキッとしたけど、背中に当たって入って…ホッとした」。開幕連弾で流れを引き寄せた。
決勝点も梁の右足から生まれた。追いつかれた2分後の右FK。MF千葉が頭で流した左サイドに、DFエリゼウが詰めた。2年連続のホーム開幕戦決勝弾に「やられたら、やり返す」とVサインのエリゼウ。キャンプ中はミスが重なりスタッフから「今一番へたくそ」と嘆かれたが、チームNO・1の居残り練習量で開幕に間に合った。
02年の初J1ホーム開幕戦は、MF岩本が得点し、MF森保やDF小村が守って1-0で勝った。日本代表経験者に“勝たせて”もらい、昇格チーム初の開幕5連勝も飾った。だが、その後は失速。2年で降格した。手倉森監督は分析する。「経験豊富な選手が当時は必要だったけど、多すぎた。ベテランの安泰感が強くて、周りが成長しなかった」。
対して今はどうか。この日出場した14人中9人が今季J1初体験。「今の若いチームの方が当然、伸びしろがある。上を目指してる。J1で本気を出して、勝って自信、負けて課題を得ようって向上心がある」と指揮官。実際にキャンプで成長し、この日は当たり負けも走り負けもしなかった。試合後、李フィジカルコーチと「成果が出てるぞ」とガッチリ握手した指揮官。「今年は仕事が楽だね。みんな自立してる」。もちろん、ホーム開幕戦の勝利だけでは満足しない。
雪かきなど、サポーターの支援も一体感を生んだ。昨季から続くホーム連続試合不敗を「24」に伸ばし「J1なら止まるって言われたくなかった。ホッとした。雪かきの恩返しもできた」と手倉森監督。無敵の本拠地で、J1を生き抜く方向性が見えた。【木下淳】



