鹿島FW興梠慎三(23)が、W杯南アフリカ大会MVPのウルグアイ代表FWフォルランを手本にさらなる進化を遂げる。13日、茨城県鹿嶋市内でリーグ再開初戦の湘南戦(14日、カシマ)に向けた練習に参加。「フォルランがW杯で一番印象に残った」と話した。

 普段は世界のサッカーシーンにさほど興味がないが、W杯は別だった。「フォルランの名前を初めて知ったけど、技術的にも貢献度もすごい。1つのチャンスをモノにしていた。あらためて得点の重みも感じた」。大会得点王にも輝いた点取り屋に感銘を受けた。

 目を見張ったのはプレーの精度。左右両足から豪快かつ正確なシュートを放ち、FWのパートナーが変更されても柔軟に対応。アシストも多く、ボールのないところでも献身的に走る姿に「能力が高いと思う。見本になる」と笑顔で言い切った。

 DF長友、MF本田ら同年代の選手が日本代表をけん引し、16強に貢献したことも刺激になった。「落選した時はそうでもなかったけど、テレビで見てたら4年後は(W杯に)行ってみたいと思った」。湘南戦のゴールで14年ブラジル大会に向けた第1歩を踏み出す。【菅家大輔】