終盤に底力を見せろ。コンサドーレ札幌は27日、札幌・宮の沢で約2時間の練習を行った。石崎信弘監督(52)は現在12位と低迷する状況を打破するため、終盤での決定力アップを提言した。今季J2上位3クラブは後半31分以降の得点がすべて2ケタだが、札幌はわずか3点。終盤での決定機を確実に得点に結びつけることで、巻き返しにつなげていく。

 石崎監督は練習後、上位との差を縮めるためのポイントを話した。「J2上位のチームは、終盤の得点が多い。最後に決めきれるかどうか。勝負運もある。だが、札幌も終盤にチャンスはつくっている。そこで決めているかどうかで差が出る」。15日の東京V戦では、終盤に右サイドからMF藤田が決定的なクロスを上げ、前節栃木戦でもFW内村、近藤が決定機をつくった。それでもゴールは奪えなかった。勝負どころでの冷静さがカギになるというわけだ。

 後半31分以降の得点が多いのは甲府14、千葉12、柏11の上位3クラブ。札幌の場合、この終盤でのシュート精度を上げれば、こぼれていく勝ち点も少なくできるはずだ。MF高木は「パスでなくシュートを選ぶなら、せめて枠に入れられるように。自分もそうだし、ほかの選手にも指摘しあえるようになれれば」と話した。

 リーグ戦は残り14試合。昇格圏との勝ち点差は12と離されているだけに、早い段階で短所を長所に変え、浮上へのきっかけにしたいところだ。【永野高輔】