<J1:広島2-1山形>◇第21節◇28日◇広島ビ

 山形は広島に1-2で敗れ、クラブのリーグ通算50得点目を白星で飾れなかった。

 山形のメモリアルゴールが、空砲となった。後半14分、右サイドのDF小林が、中央へ速いパスを出す。これをMF古橋がオーバーヘッド気味に浮かし、拾ったMF増田誓志(25)が、やや左に寄った相手GKを見逃さず、右隅に流し込んだ。8月に入り「オレは毎試合、1得点1アシストしないと」と口にし続ける増田が、同点ゴールでチームを活気づけた。

 だが、不運にも勝利を呼び込むはずのプランが崩れていた。前半だけで、DF宮本、MF秋葉が接触プレーで負傷交代。2枚の交代カードを、切らざるを得なかった。小林監督は「後半広島の足が止まって『いける』と思ったけど、1枚しかカードが残ってないので、代えるタイミングが遅れた…」。

 体力消耗の激しい8月の6試合を、3勝1分け2敗。勝ち点10の積み上げに成功したが、主力に故障者が出たのは気にかかる。それでも、この試合で、相手のお株を奪うようにパスでチャンスを作った。「クロスやバイタルエリアを狙った形には満足している」と同監督。勢いを失わないように、進化途上にある攻撃面での連係を高める。【山崎安昭】