<天皇杯:札幌4-1グルージャ盛岡>◇2回戦◇5日◇札幌厚別公園競技場

 コンサドーレ札幌がグルージャ盛岡(岩手)を下し、4試合ぶりの公式戦勝利を飾った。MF岡本賢明(22)が前半20分と同ロスタイムに得点し自身初の1試合2ゴール。後半にもMF砂川誠(33)FW近藤祐介(25)の得点で畳み掛け、今季公式戦最多4発で快勝した。天皇杯では03年1回戦尽誠学園高戦の8点に次ぐ大量得点ながら、後半は格下相手に失点するなど課題も露呈。低迷するリーグ戦へ向けた収穫と、反省点をあぶり出す貴重な90分となった。

 内容はともかく勝てたことが収穫だった。前半20分、MF宮沢からのパスを受けたMF岡本が、右足を振り抜いた。「そのままいっていたら外れていたかもしれない。とにかく思いきりうとうと思った」。約20メートルのミドルシュートは盛岡DF市村の頭に当たってコースが変わり、ラッキーな形で先制点が舞い込んだ。

 リーグ戦はここ3戦未勝利。苦しんでいた攻撃陣が、この1発で目を覚ました。同ロスタイムにはMF古田の右クロスを再び岡本がゴール前に走り込み、左すねでゴール左に流し込んだ。「イメージ通り。いい形で中に入れた」。前半に2点リードしたのは今季初めて。後半10分にMF砂川、同34分には近藤とダメを押し大量4発。8月7日のJ2北九州戦以来、約1カ月ぶりの白星につながった。

 当然、格下相手という“条件”はつく。それでも石崎監督は「いろんな形での崩しや得点が出た。4点を取ったということは良かったのではないか」と、あえて収穫の部分を強調した。リーグ戦は現在勝ち点27の12位。前節愛媛戦も先制しながら逆転負けを喫し、昇格圏に勝ち点15差と離された。手放しでは喜べないが、浮上へのきっかけがほしい状況では貴重な1勝となった。4戦ぶりの出場となったFW中山も「とにかく結果は出た。次に向け雰囲気を良くしていければ」と前を見据えた。

 後は、この1ステップを、どう次に生かすかだ。4点リードしながらも、終盤は盛岡の猛攻にあい同ロスタイムにはCKからやすやすゴールを献上した。優位に進めている札幌が逆にカウンターを食らうなど、ゲームコントロールという部分では課題も残した。DF石川は「勝っているときにあのようになってしまうのは。リーグ戦に向けていい勉強になった。ラスト15分の戦いはまだ課題」と話した。天皇杯3回戦の相手はJ1首位を走る名古屋。課題を修正し、リーグ、天皇杯ともに上位進出への糸口を見いだしていく。【永野高輔】